英語の“ビッグワード”の発音、できてる?知っておきたい「リズム」の話
- エディ先生
- 5月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2 日前
アプリのローカライゼーション、気候変動、ITやエンジニアリング……。
こうした専門分野の通訳をしていると、時々「これ、本当に今この瞬間に言わなきゃダメ…?」と思うほど、長~い英単語にぶつかること、ありませんか?
たとえば、こんな単語たち:
Absolutely(絶対に):4音節
Authentication(認証):5音節
Electrification(電化):6音節
Dehumidification(除湿):7音節
こんな“ビッグワード”たちを、会議の同時通訳中に焦って口にしようとすると、噛む、噛む、噛む。焦って早口になり、ネイティブのリスナーには「???」となることもしばしば。
特に日本人通訳者は、どうしても頭にカタカナ読みが浮かんでしまって、長い単語でもテンポを早めにしてしまいがち。これが「日本人の英語は聞き取りづらい」と言われてしまう原因のひとつでもあるんです。
実は、“ゆっくり発音”がカギ
でも安心してください。長い単語も、しっかり伝えるコツがあります。それは…リズム感。
英単語は、実は音楽と似ていて、「1音節(syllable)=四分音符1つ」と考えるとわかりやすいんです。
日本人が英語の歌をカラオケで歌うと、「字余り」になりやすいですよね?あれはカタカナを読んで歌うからで、英語本来の「音節」のリズムをつかめていないからなんです。
つまり、長い単語ほど**「ゆっくり・はっきり」発音することが大切**なんです。
それではリズムの違いを比較してみましょう!
たとえばこちらの比較を見てください:
ビッグワード | 音節数 | 1音節単語で構成した同じ長さの文章 |
---|---|---|
absolutely | ab–so–lu–tely (4音節) | I–am–fine–thanks |
authentication | au–then–ti–ca–tion (5音節) | It’s-time–to–go–home |
electrification | e–lec–tri–fi–ca–tion (6音節) | What–would–you–like–to–do |
dehumidification | de–hu–mi-di–fi–ca–tion (7音節) | Do–you–want–me–to–do–that |
そう、ビッグワードの1単語=1音節の5~7単語分のリズムを取って発音してOKなんです!
むしろ単音節ばかりの文章の方がテンポが速くなるので、ビッグワードは堂々と、ゆっくり、丁寧に発音することがポイントです。(※練習には、メトロノームや手拍子がおすすめ!)

結論:ネイティブっぽさは“発音”より“リズム”で決まる!
「自分の英語って、どうもネイティブっぽく聞こえない…」と感じている方、それ、発音だけの問題じゃないかもしれません。
たとえば、「What would you like to do?」を
「ファッ-ト-ウッ-ド-ユ-ウ-ライ-ク-トゥ-ドウ」と10音節で発音してませんか?
正しくは「ワッ-ウ-ジュ-ラィ-トゥ ドゥ」=6音節のリズムです。
英語は「音節数」に忠実に手拍子を取って発音するとリズムがついて、驚くほど“通じる英語”に変わります。 音節と英語の歌の関係については、また別の機会にお話しますね!
日々の通訳や翻訳トレーニングでも、ぜひこの「音節=リズム」の視点を取り入れてみてくださいね!
【今日の建築用語】ティルトアップ工法 Tilt-Up Construction Method――巨大壁が“その場で”建つ驚きの建て方!
今日は、アメリカの工場や倉庫の建設でよく使われる「ティルトアップ工法(Tilt-Up Construction Method)」について、分かりやすくご紹介します。
ティルトアップ工法とは、建物の壁を現場で水平に作って、クレーンで立ち上げて設置する工法のこと。
アメリカの広〜い郊外で、工場や倉庫などを建てるときによく使われます。現場の周りにスペースがたっぷりある場所だからこそできる、スケールの大きいかつコストを低減する建て方です。
ざっくり流れを説明すると:
建物の外壁位置の地面に型枠を組み、
そこにコンクリートを流し込み、
固まったら型枠を外し、
クレーンで“ぐいっ”と立てて壁にする!
そう、まるで巨大なレゴブロックを組み立てるようなイメージなんです!
実際に見たティルトアップ工法の“桁違いスケール”
私が実際に参加したテキサスの工場建設では、なんとこのティルトアップ工法が世界最大規模で使われました。
そのスケールがこちら:
建物面積:約 37万㎡(フットボールフィールド73個分!)
外周の長さ:3.2km
外壁に使ったコンクリートパネル:370枚
これだけの巨大建物を、ティルトアップ工法でどんどん壁を立てていったんです!
しかも現場は広大な牧草地のど真ん中。スペースに余裕があるおかげで、毎日30枚以上の壁のパネル(高さ12~15m!)にコンクリートを打設しては、次々に立ち上げる…まさに職人たちの“建築ショー”のようでした。たった半月ほどで壁が完成したのだから驚きです。私自身、毎日現場を見ていて、「これってレゴブロック?」と感じるほどでした。
動画でチェック!現場のリアルな様子
実際のティルトアップ建設の動画はこちら。特に 1:40あたりから、ティルトアップ工法の様子がしっかり映っています
▶️ 工場建設プロジェクト動画はこちら
by エディ先生
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