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AIを使ってネイティブに!

1 時間前
読了時間: 8分


どうしても、ネイティブに近い英語を話せない ―英語がかなり上達したと思っても、何度もぶつかる壁ですよね!


特に通訳者の皆さん、同時通訳ばかりの現場では、より良い言葉や表現を選んでいる時間はありません。瞬発力で訳出するため、つい「直訳っぽい表現」や「日本語っぽい頭でっかちな構文」になってしまう……。「この訳出、文法的には正しいけど……本当にネイティブっぽい?」という疑問。日々時間に追われる通訳業務の中では、無意識のうちに使う英語の表現に奥行きがなくなってきます。


AI登場前は、「やっぱり、自分の英語表現は日本人っぽいよね!」と、薄々感じていても、目の前に比べる例がないため、気にせず過ごしてきたかもしれません。「ネイティブらしい自然な表現」を学び、覚えても、実践では全然使えていない。

 

今日はこの大きな課題の克服に挑んでみましょう。

 

昔は、海外生活の経験がなく、日常生活では英語を使う機会が少ない日本在住の通訳さんが、この壁を克服するのは至難の業でした。でも、AIがここまで無料で頻繁に使える時代になった今では、どこに住んでいても、トレーニングは難しくないのです。

 

 

トレーニング①:SNSポストを英語で書く、英語ネイティブのポストの表現を真似てみる

 

  • 普段、FacebookやInstagramに日本語で書いているポストを、英語で書いてみましょう。SNSに掲載しなくてもよいですから、日記を書いているつもりで、まずは英語の文章を毎日書く習慣をつけましょう。


  • 次に、自分が書いた英文をChatGPTやCo-PilotなどのAIを利用して、“Help turn the following note into an eye‑catching Facebook post.”(以下の文章を、人目を引くFacebook投稿に仕上げてください)と入力し、その後に英文を貼り付けます。すると、AIはフォーマル、感動的、シンプルなどの3種類ぐらいの英文を推奨してくれます。


  • これらの推奨文例を読むと、「ああ、このような書き方なら、説得力があって、スムーズな文章だな」と感心すると思います。時には「目から鱗」になることも!

 

実際にAIに修正してもらうと、自分が書いた英語の形容詞の単調さや、副詞の乏しさ、文章のリズム感のなさにガーン…とショックを受けます(笑)。でも、こうした「気づき」こそが、さらに英語が上達するきっかけになります!

 

1つ例をお見せします。以下は、先日アイアンマンのレースに出場して、残念ながらあと少しの距離を残して完走できず、落ち込んだポストを上げていたトライアスロン仲間へ、どうやったら効果のある励ましのコメントを送れるか悩んだ時にAIに相談した内容です。

 

AIにお願いしたプロンプトと、元の私の英語

Upgrade this note to encourage a friend of mine who unfortunately did not finish her ironman race(アイアンマンレースを完走できなかった仲間を励ます以下の文をもっと上手い文章にしてください): “You have my respect for your determination and hard work. I have been watching your training for last few months through your posts on FB. I want you to cherish your attempt regardless of the outcome. You deserve the gold medal for your effort and braveness! Good for you.”

 

AIが修正してくれた文章

You have my deepest respect for the effort you put into this. I’ve been following your training over the past few months through your Facebook posts, and it’s been truly inspiring to see your dedication and discipline.

Finishing or not finishing doesn’t take away from the courage it takes to even attempt something as demanding as an Ironman. What you showed was heart, determination, and bravery—and that’s something very few people ever demonstrate.

In my book, you’ve already earned the gold medal for your effort and spirit. Be proud of what you did. I certainly am proud of you.

 

声に出して読むとわかりますが、リズムが全然違うし、相手を心から労わる表現を加えてくれています!さらにリズムをよくするために単語を足したり引いたり、使っている形容詞、副詞が本当に的確です。

 

“Great” だけでは足りない褒め言葉!

 

例えば、あなたに英語圏の知り合いがいて、その人のポストにコメントを送りたいときは、短文でコメントしますよね。その場合、日本人が書く英語は、どうしても褒めるために使う形容詞、副詞の幅が狭いんですよね。ついつい”great”や”wonderful”のようなお決まりの単語しか頭に浮かんできません。ここでAIの力が発揮されます。

 

さらに、英語ネイティブのお友達のポストを読み、その表現を真似てみると、あなたの英語の表現力はどんどん豊富になります!私も幸運なことに、在米で、友人やトライアスロン仲間など、英語ネイティブの皆さんのポストを読み、コメントする機会が多いので、自然に表現が増えてきたのかなと思います。

 

「素晴らしい」を定番の形容詞”Great!”, “Wonderful!”でなく、場面ごとに表現を変えて使い分けるなら――

  • 汎用的な「すごい!」「素晴らしい!」は Awesome! / Amazing! / Stunning!

  • 成果・達成を褒めるときは Impressive! / You crushed it!

  • 共感・感動したら Inspiring! / Heartwarming!

  • 激励で頑張って!と声をかけるなら You got this! / Cheers to you!

  • かっこいい・イケてるとカジュアルに投げかけたいなら Cool! / Slick! / Badass!

 

日本語の奥深さは「わび・さび」や、微妙なニュアンスを静かな言葉とその背景で表現できること。一方で、英語は相手に直接伝わる「ストレートで強いポジティブ表現」の数の豊富さが魅力ですね。両者の違いを理解し、英語らしい表現の強さと勢いを身につけるには、やはり実践と発見の繰り返しが不可欠です。

 

 

トレーニング②:AIで「自分の同時通訳の訳出」をネイティブチェック!

 

ご自分の同時通訳の訳出を録音して、AIにチェックしてもらう。

  1. 会議中、自分が訳した「日→英」通訳の音声を、携帯電話のボイスレコーダーなどで録音する。

  2. その音声をアプリで文字起こしして、テキストにする。

  3. その英文をAIに貼り付けて、”Upgrade the following to natural native English expressions” (以下の英語を、ネイティブが使うような自然な表現に直してください)と依頼する。

 

AIが提案する自然な英文と、自分の訳出を見比べることで、どこが日本語的で不自然だったのかがはっきりとわかります。これを繰り返していくと、自分の「クセ」や課題が見えてきて、表現の引き出しが増えていきます。

 

プロンプトに工夫をすると状況にあったレベルの英語を推奨してくれる!

コツは、AIへのお願いの仕方、つまりプロンプトに工夫をすれば、答えは劇的に変わり、より「ドンピシャ」の答えが返ってきます!プロンプトは日本語でも英語でも大丈夫。たとえば:

  • 「この英語表現を、ネイティブが使う英語に修正してください」

  • 「以下の英語を、上司や役員向けのフォーマルでリスペクトのある表現にしてください」

  • 「以下の文章を、社外の協力会社に、間違いは厳しく指摘するが、失礼のないように丁重な苦情の表現に修正してください。」

  • 「以下は、部下への注意事項ですが、厳しい表現を避けて、できるだけポジティブで、しかも指摘するポイントは明確に言えるように修正してください。」

 

例えば、社内で感情的な言い争いが起きた時、通訳者としては、感情を抜きつつも、同レベルの厳しい批判の表現を訳出することができると、真意が伝わります。発言者同様に汚い言葉でののしってしまうと、やはり通訳の力量が問われてしまいます。最初にこうした喧嘩に遭遇したら、AIに、「以下は社内で起きたののしりあいの激論ですが、内容の厳しさを変えずに通訳者が使えるような冷静な表現に修正してください」とお願いすると、「なるほど」と思える訳を提案してくれます。一度試してみてください。

 

 

トレーニング③:MS OfficeでWordのCopilotを使って、あなたの書く英語をチェック!

 

最新版のWindows 365のMS Officeを搭載したPCでWordを使って英語の文章を書いていると、文法が間違っているとき、表現がおかしい場合などに、その間違っている部分に青色の二重下線が表示され、そこをクリックすると:

 

(1)  何が間違っているかが指摘され、その下に”Rewrite this with Copilot”という表示が出ます。


この文章で、discussは他動詞なので前置詞のaboutは不要、かつ”look forward”の後ろは不定詞”to discuss”ではなく、”look forward to discussing”が正しいので、この2つのエラーを直してくれます。

 

(2)  “Rewrite with Copilot”の文字をクリックすると、AIが作動して正しい文章を表示し、その後、下にReplaceという青色のボタンが表示されるので、これをクリックすると、正しい文章に変換してくれます。


“I am looking forward to”という現在進行形は正しい表現ですが、メールなどのビジネス英語は、上図でもCopilotが提示しているように現在形“I look forward to”の方が簡潔です。

 

学習した内容をきちんと身に着けるには、さらにAIに、「なぜ私の表現をこのように変えたのですか?どこが改善すべき点ですか」など相談すれば、あなたの英語表現を改善できる的確なアドバイスももらえます!

 

大事なことは、「英文を毎日書く→AIで修正→元の文章を振り返り弱点を改善」のサイクルを作ることが、あなたの英語表現力を一段と引き上げ、ネイティブ英語に近づけてくれます。

 

 

結論!AIは通訳者の敵ではなく、あなたの頭脳の一部!

 

最近、AIの翻訳技術が急速に発達してきたため、「通訳の仕事は将来AIに奪われるのでは?」という声を耳にすることも増えました。でも、私はむしろこう考えています。AIは、自分の学習時間を大幅に短縮できる、頭脳の拡張パーツ!

 

フリーランスの通訳さんは、今まで前日に渡された数十ページのプレゼン資料を読み、わからない用語を調べるのに数時間を費やしていましたが、AIの登場により、内容を瞬時に「サマリー」にしてくれて、わからない用語なども、その画面上で検索、より的確な知識を瞬時に得られるようになりました。

 

つまり、自分が入力するプロンプト(指示)が的確であればあるほど、AIは“自分の能力”の一部として使いこなせるツールになるんです。「単にAIを利用する」のではなく、leverage(てこ)として使う!つまりほんの少しの力で、大きな成果を生み出す。それこそが、AIを言葉の世界で活かすための知恵ですね!




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