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ネイティブになぜ通じない?それは母音の発音が違うから



英語でネイティブと会話をしているとき、「なぜ、これほど簡単な単語が通じないの?」と感じたことはありませんか?


一般的に、日本人は、[R] [L] [Th] [V]などの子音の発音が苦手だと教えられてきました。だから、常に子音の発音ばかりに気を取られていませんか?でも、ビジネスの世界では、母音の発音を間違えた時こそ、話が相手に通じないことに気付いている人は少ないのでは?


そもそも英語は、たとえ子音の発音が少々間違っていたとしても、前後の状況が判断でき、イントネーションが正しければ、相手が察してくれることが多いですね。でも母音の発音が全く異なると、英語ネイティブにとっては、その単語を思いも浮かばない場合があるのです。



私の母音の発音失敗談!


以前「端午の節句」を英語ネイティブに説明しようとした際に、侍の木彫りの人形と兜の写真を見せて、“May 5th is Boys’ Day in Japan. We display the worrier‘s figure and Samurai helmet or Kabuto” 「5月5日は日本では男の子の日で、武士の人形や兜を飾るんだよ」と言ってしまいました。


そのネイティブは、笑いながら、”That would be warrior’s figure...but they may become ‘worriers’ when they grow up! ”(それは、“Warriors=武士“の人形の事じゃない?でも、だんだん大人になると「Worriers」=心配性になるかもね(笑)とつっこまれてしまいました。


母音に気を使っていなかった私は、これまでwarrior [wɔːr.i.ɚ]もworrier [wɜːr.i.ər]も適当に似たような発音をしてきたのでしょうね。だからついついスペルミスもしてしまったんですね。でも、この発音記号だけで2つの発音を正しく発音し分けるのは日本語ネイティブにとっては至難の業ですよね。違うのはwarとworの1音節だけです。


•   war=wore(wear(着る)の過去形)と同じ「ウォー」

•   wor=were(be動詞の過去形)と同じ「ゥワー」


2つの発音の最大の違いは?


最初の母音の「口の形」後ろの -rior と -rier の部分は、アメリカ英語ではどちらも /iɚ/(ィアー) となり、ほぼ同じ音で発音されます。そのため、勝負は最初の1音節目にあります。


1. Warrior の母音:/ɔː/ または /ɑː/口の形: 口を縦に「オ」の形に大きく開けるか、あるいは「ア」の形に開けます。コツ: "War"(戦争) という単語をそのまま発音するイメージです。「ウヮー」または「ワー」とはっきり明瞭に発音します。


2. Worrier の母音:/ɝ:/ 口の形: 口をあまり開けず、リラックスした状態で、舌を奥に引いて「アー」とこもらせます(Rが入った母音です)。コツ: 動詞の "Worry"(心配する) に -er がついた言葉なので、まずは "Worry"(ウェァリィ)の頭の音を意識します。イメージとしては、英語の "Were" や "Word" の「ゥワー」と同じ、少し濁ったこもった音になります。 


他にもいくつか、間違えて発音すると誤解を生む単語があります。



要注意!日本語のカタカナになっている単語ほど発音が間違っている!


  • hole (穴)と  hall(ホール・玄関)の違い ― この2つを間違えると、ネイティブに「えっ?どこに穴があいてるの?」って聞かれてしまいます。


    1. hole /hoʊl/ 唇をしっかり丸めて「オゥ」。二重母音なので、最後に口がすぼまり、ホゥルと発音する。 holeの発音のコツ:「ホ」と言ったあとに、小さく「ゥ」を入れるように唇をすぼめます。


    2. hall/hɔːl/ 口を縦に大きく開けて「オー」。口はすぼめません。 hallの発音のコツ:あくびをする時のように、口の奥を縦にガバッと開けて「ホー」と発音します。


  • color(色) / collar(襟)の違い ― こちらもカタカナだとどちらも「カラー」になりがちですが、ネイティブの耳には全く違う音に聞こえています。


    1. color/ˈkʌlɚ/口をあまり開けず、お腹に力を入れて短く「カッ」。カラー(短く鋭い) colorの発音のコツ:リラックスした状態で、日本語の「カ」よりも少し口を閉じ気味に、短く「カッ」と発音します。


    2. collar/ˈkɑːlɚ/口を縦に大きく開けて「カー」。カラー(響くアー) collarの発音のコツ:指が縦に2本入るくらい口を大きく上下に開けて「カー」と響かせます。


  • carrier [ˈkæriər](運送者)/career [kəˈrɪər](仕事のキャリア)の違い ― この2つは[a]の音が全く異なりcarrierは [æ] でcareer [ə]です。さらにcarrierは3音節で、careerは2音節という違いもあります。carrierはキャ・リ・アーで、careerは クゥ・リァに近いですね。


日本語には「アイウエオ」の5つしか母音がないのに対し、英語には20前後の母音があります。日本の英語教育では中学校で母音の発音を正確に教えていないので、私たちはどうしても、頭の中で聞いた英単語の母音をアイウエオのどれかに分類して日本語の母音に近い音で発音してしまうため、「どうして通じない?」問題が起きるのですね。



母音を正しく発音するトレーニング


単語に出会う度に発音記号を見て音を出しても、正しい発音は暗記できません。そうではなく、「あ、この母音は、すでに知っている〇〇の母音と一緒だ!」という受け取り方をすれば、簡単に発音はできます。この考え方が実は英語ネイティブが最初に言葉を学ぶ学習法であるPhonics(フォニックス=「英語の綴りと音の関係性のルール」を学ぶ学習法)につながっているんですね。


英語ネイティブは2歳ぐらいから、このPhonicsで言葉を覚えていきます。親たちは、子供にDr. Seuss の絵本などを読んで、簡単な単語を“Rhym”(韻を踏む)しながら教えます。つまり同じ母音の単語を並べて音で英語を教えてゆくのです。


日本の公立学校の英語教育の初期段階でフォニックスから英語をスタートすれば、日本人の発音はかなり正確になると思っています。私がフォニックスを学び始めたのは、日本で働いていた間、息子たちが日本で生まれて、彼らがプリスクールへ入る前に、英語の音の基礎をつけさせようと、当時のビデオ教材を使って単語を教えていたことがきっかけでした。


フォニックスで母音を発音する


母音”vowel”にはShort Vowel(短母音)とLong Vowel(長母音)があります。この違いがリズムの拍数の違いとなり、母音の長さを正しく認識しないと、単語が相手に通じにくくなります。例えば、ill(病気)は短母音、eel「ウナギ」は長母音ですが、”i”という短母音の長さは、日本語の「イ」よりはるかに短く発音します。日本語の「イ」の長さはウナギのeel「イール」に近いと思ってください。


短母音の発音


以下の様にA, E, I, O, Uの基本5種類の短母音を、短い同じ発音の単語を並べて練習します。

  • Short A: "ahまたは [æ](例: ant, cat

  • Short E: "eh" または [e](例: leg, hen

  • Short I: "ih"または[i](例: lip, fish

  • Short O: "ah","aw" または [ɑː](例: top, dog

  • Short U: "uh"または[ʌ](例: rug, cup

短母音の練習ビデオはこちらから:


長母音の発音


長母音の発音も以下5種類の基本形を練習します。

  • Long A: "A" または [ei](例: acorn, rain

  • Long E: "E" または [i:](例: eagle, meat

  • Long I: "I" または [ai](例: island, pie

  • Long O: "O" または [ou](例: oatmeal, toe

  • Long U: "U" (例: unicorn, due


長母音の練習ビデオはこちらから:Long Vowels Mix - (five videos) - Phonics Songs



こちらは、フォニックス学習で有名なDr. Suess のビデオです。

 

どうでしょう?今回はフォニックス学習の動画の一例のみ紹介しましたが、他にも数多くのトレーニング動画がありますので試してみてください。皆さんが日頃無意識に使っている単語の母音は正しく発音していますか?こういう子供向けのビデオを見ると「ハッ」とすることはないですか。通訳者として、基本的な母音を間違えると、重要な会議などで、英語ネイティブに全く伝わらなくなることがあります。


初心に戻ってもう一度母音の発音をフォニックスで学んでみませんか?



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2件のコメント


UraKen
4日前

なるほど、一流のプロと呼ばれるようになるためには

それなりの陰に隠れた努力が必要なことが良くわかりました。

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エディ先生
3日前
返信先

通訳の道もほかの技術と同様に、常に自身の能力を評価し、磨き続けないと、「何故通じないの?」という場面に遭遇します。常に上を目指さないといけないですね。

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