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変な日本語

更新日:4月24日

通訳はじーざす


駆け出し通訳の私。

日本語の難しさを痛感する。


現場で仕事をすると色んな国の色んな人と出会う。

日本の文化を少しでも学ぼうとする姿勢を示してくれる人も多く、一日本人として嬉しく感じる。



そんな素敵な外国人の歩み寄りについて、これから数回にわたって話そうと思う。



~歩み寄りケース1: 教えた日本語を速攻で使って破滅的な誤解を生むカナダ人~


ある日の現場にて、

「How do you say “it’s done” in Japanese? - ねぇ、日本語で作業完了ってどう言うの?」と聞かれた私。




これを言われるといつも頭を抱えてしまう。




なぜなら、対訳を単に教えるのではなく、

日本語を全く話さない外国人でも短く、尚且つ簡単に発音出来る言葉でなければならないのだ!(多分、そこまで求められてない)



(…え、お前、そんな簡単な言葉も通訳のくせに分かんねーの?)

と相手方に思われるのではないかという焦りと、



(でも短くて、簡単で・・・汗)と逡巡する間の何とも気まずい経験は数え切れない。




彼の期待の眼差しに耐えきれず、

熟考ままならぬまま、


私「(作業完了箇所を)指差しながら「終わった!」か・・・な?」と咄嗟に教えてしまう。




それから少しして作業が終わり、現場顧問の彼による最終チェックの時。

職人さんが何時間もかけて配線を完了させた分電盤を指差し、



彼は学びたてホヤホヤの渾身の一言を放つ。






「オワタ! (^o^)丿」




しかも、一度ならず二度、三度と

ありとあらゆる分電盤を指差しながら、凄まじい勢いで「オワタ! (^o^)丿オワタ! (^o^)丿」と連呼するではないか。



それはまさに地獄の光景・・・



私(た、頼む・・・小さい「っ」を言ってくれ・・・)


※評価側の人間の言ってることと表情とが一致しておらず、なお混乱する現場
※評価側の人間の言ってることと表情とが一致しておらず、なお混乱する現場

汗だくの職人さんを恐る恐るちらりと一瞥すると、


外国人と働き慣れている職人さんは全く動じず、

外国人と初タッグの職人さんは「え、なんかヤバイんちゃうん」と完全に翻弄されていた。




一文字落とすだけで、こんなにも意味が変わることを誰が想像しただろうか。


言語って残酷。



~歩み寄りケース2へ続く~

Cheers!

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